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3.11、あの日のことを「話す」ことから

今年も3月11日がやってきました。東日本大震災から14年。テレビでも特集が多く組まれていましたが、特に印象に残ったのが「話し続けることが、供養になる」という言葉。時が経つにつれて、記憶はどうしても薄れてしまいます。でも「話すこと」は、忘れないための行為でもあるんですね。実際、私たち

お彼岸って、おはぎを食べる日じゃないの?

「お彼岸? ああ、おはぎの日ね」という返答を毎年するのが、うちの父です。正直、間違ってない。春と秋、年に2回だけ正当化される“糖分摂取の日”とでも言いましょうか。でも実は、お彼岸ってとっても日本らしい、やさしい行事なんです。「彼岸」とは“向こう岸”のこと。つまり、迷いや苦しみから離

ひなまつり、うちの娘と“ご先祖さまトーク”

「ママ、ひなまつりっておばあちゃんもやってたの?」突然の娘の質問に、「うーん、たぶん…」と曖昧な返事をしながら、思い出してみました。そういえば私の子どもの頃は、押し入れから出すお雛さまがちょっと怖かったんですよね。顔がリアルすぎて(笑)でも母は毎年ちゃんと飾ってくれて、「女の子の健康を願う

梅の香りと、思い出の断片たち

街を歩いていたら、ふとやわらかな梅の香りがしました。花の姿はまだ見えなくても、春が近づいてきているのを、匂いがそっと教えてくれます。この時期になると、不思議といろんなことを振り返りたくなります。あの人は今、どうしているかな。昔こんなことあったな。──そんな記憶が、ふいに胸をよぎります。

静かな午後に考える、“これからの家のこと”

週明けの静かな午後。窓の外から聞こえる鳥の声をBGMに、久しぶりに家の中の整理を始めました。使っていない引き出しの奥から、昔の写真や手紙が出てきて、思わず手が止まります。誰かの想いが詰まったものに触れると、不思議と背筋が伸びて、日常の中にある“大事なもの”を思い出させてくれます。そ

2月の祝日に、心をゆるめるひととき

建国記念の日。久しぶりに家族がそろって、ゆっくりと食卓を囲むことができました。忙しい日々の中で、こうして顔を合わせる時間が少なくなっていたからこそ、たわいない会話に救われる瞬間があります。「今度のお彼岸、どうする?」と、ふと出たひと言がきっかけで、お墓参りの話題になりました。「そろそろ親戚

節分の夜に感じた、小さな安心

「鬼は外、福は内」今年も節分がやってきました。子どもたちは豆をまいて大はしゃぎ。一粒ずつ数えながら歳の数だけ豆を食べて、「もうこんなに年取っちゃった!」なんて笑っていました。家の中にまかれた豆を拾い集めながら、「福って、どこから来るんだろうね」とぽつりと聞かれたとき、少し考えてしまいました

2025年問題と「墓じまい」を考えるタイミング

「2025年問題」という言葉をご存じでしょうか?団塊の世代が全員75歳以上になるこの年、日本は本格的な“多死社会”を迎えるといわれています。実際、最近では「お墓をどうするか」というご相談がぐっと増えてきました。特に、遠方に住む子ども世代との距離や、後継者の不在といった現実的な問題は無視でき

大寒の時期、心をあたためる“日々の手合わせ”

1年で最も寒さが厳しい「大寒(だいかん)」を迎えました。外に出るのも億劫になりがちなこの季節ですが、朝のひととき、仏壇の前で手を合わせると、不思議と心がほっとするものです。最近では、「お仏壇があるけど、ちゃんと使えていない」というご相談をよくいただきます。でも、そんなに堅苦しく考える必要は

阪神淡路大震災から30年──「記憶を祀る」ということ

1月17日、阪神淡路大震災からちょうど30年となりました。あの日、そしてあの年に経験したことは、今も多くの人々の心に残っています。災害の記憶は、時間とともに風化してしまいがちです。しかし、仏壇やお墓という存在は、失った人たちの「記憶を祀る」場でもあります。この日ばかりは、いつも以上

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